半額で安いという理由で、所長は多量の海老を買ってきた。
それで所長は「海老のアヒージョ」というのを作ろうと
したのだが、油をたくさん使うのでやめ、代わりにパン粉や
香草をふり込んで、オーブントースターで焼いた。
殻つきのまま焼き、海老のエキスもいただこうという趣向
である。
どうも塩味が足りないな、おまえそう思わないかい?
と、さかんに私に問いかけていた所長だが、私は結構と
答えた。
塩味は焼く前の下ごしらえとして、下味の塩をするのが
よろしいのだが、それはだまっておいた。
これで、ご飯を三杯いけた。ということではなく、ビールと
ワインである。
野蛮に海老の殻もバリバリ食べた。